6月11日中央要請行動 報告その2 〜経産省と防衛省 要請と回答〜

経産省 交渉結果と報告(2018年6月12日 西岡信之 文責)

2018年6月11日

経済産業大臣 世耕 弘成 殿

 

平和と民主主義をめざす全国交歓会
共同代表  山川 よしやす

てぃだぬふぁ 島の子の平和な未来をつくる会
共同代表 石嶺香織 楚南有香子

日時:2018年6月11日(月) 13時~13時45分
場所:経済産業省 別館1階 108会議室
参加者:
◎経済産業省
・くすみ…何も話さず。  所属は大越さんと同じ?
・大越健太郎(産業保安グループ 鉱山・火薬類管理官付 企画調整係長)
・奥本(?書き取れず、大越の直属上司の女性)

◎全交
・山川義保、西岡信之他13名

宮古島での自衛隊ミサイル配備・弾薬庫建設計画に関する経済産業省の保安審査を求める請願書

政府は、宮古島への陸上自衛隊の地対艦ミサイル・地対空ミサイルの配備計画について、地元住民への説明を十分行わないままそれを実施し工事を開始している。計画によると航空自衛隊基地のある野原部落は、千代田カントリークラブの陸自駐屯地が完成されると基地と基地の間に挟まるという事態が想定される。また保良の弾薬庫予定地は、民家から200メートルも離れていない。火薬庫などの爆発事故を想定した危険性評価に関する経産省の規定で実証実験が求められているが、防衛省はこれを実施してはいない。

私たちは、2017年11月13日防衛省への請願・要請行動に取り組んだ。また同年11月19日、以下の質問を行った。

質問…防衛施設設営の際の民間居住地との距離について

防衛省、自衛隊において駐屯地などの新たな防衛施設の設置、建設の際に、近隣の民間居住地との距離をどの程度、離さなければならないかの内部基準を設定しているか。その場合、設置する施設の事務所棟、隊舎、通信施設、飛行場、弾薬庫、射爆場など使用目的によっても基準の違いを設けているか。

防衛省(防衛省整備計画局施設技術管理官付 斉藤修一氏)は、12月11日に電話により以下の解答をした。

回答…「新たな防衛施設などの設置建設する際の近隣の民間居住地との距離に係る独自の基準は設けておりません。」

※以下、回答に付随する説明の大意。

弾薬庫の建設について防衛省独自の基準はない。消防法とか火薬類取締法など関係法令に照らして設置することになる。例えば火薬類取締法では、ある一定量の爆薬の保有の場合は、市街地の家屋からの距離が定められている。具体的には、例えば40トン以下は保安距離550メートル以上など。

弾薬庫などの建設に関する一般市民の家屋や建築物との距離についての内部基準は、関係法令に基づき建設計画を策定している。一般家屋との距離については、防衛施設の敷地からの距離ではなく、弾薬庫建屋からの距離になる。火薬量に関して、火薬庫の設計についての内部基準(建屋の強度、コンクリートの厚さ、免震規定)はあるが、機密事項なので申し上げられない。

防衛省の回答によれば、弾薬庫の建設については一般の関係法令しか基準がないということになる。そして、宮古島に新たに建設される弾薬庫についての関係法令は、火薬類取締法であり、火薬類取締法施行規則第4章貯蔵第23条(保安距離)「火薬庫は、第二項から第六項までに規定する場合を除き、その貯蔵量に応じ火薬庫の外壁から保安物件に対し次の表の保安距離をとらなければならない」との規則により、貯蔵火薬類の種類・保安物件の種類及び保安距離などが爆薬量によって定められることになる。

防衛省による新たな弾薬庫建設に関する規定が火薬類取締法しかないという現状を踏まえたとき、所管となる貴省の判断は極めて重要である。

ジュネーブ条約では軍民分離原則が定められ、アメリカなどでも居住地の近隣に軍事施設・弾薬庫はない。昨年、ウクライナで弾薬庫爆発が起きた。弾薬庫建設予定地の保良地区住民は、住宅地から約200メートルしか離れおらず、住民の生存権が侵害されている。防衛省は、法律に基づき弾薬庫建設計画に関する詳細を貴省に報告し、認可を求めなければならないと考える。

これらの状況を勘案し、以下、請願するとともに質問する。

【請願要旨】

1.経済産業省は、火薬類取締法に基づき防衛省から宮古島弾薬庫建設計画に関する詳細を提出することを求めること。また弾薬庫建設が、関係法令に基づき保安距離が適正であるかの判断を行うともに、これを公表すること。

➡ 防衛省から自衛隊の弾薬庫建設計画の申請が提出されれば、火薬類取締法施行規則に基づき審査を行うが、申請がなされていない事案についての事前審査をすることはないしまた事前審査をする予定はない。
経済産業省への申請と許可なしに弾薬庫の建設が行われることはない。必ず申請が出されている。

2.宮古島に配備予定の地対艦誘導弾と地対空誘導弾、追撃砲弾について、弾薬庫の安全性を確認し、保安距離を決定するための実証実験を行うこと。

➡ 防衛省から自衛隊の弾薬庫建設計画の申請が提出されれば、火薬類取締法施行規則に基づき審査を行う。また火薬類の種類と量に関する実証実験を随時行っており、配備される誘導弾の実証実験をする必要はない。
毎年、弾薬庫については、経産省から提出された計画が順守されているかどうかの保安検査を行っており、問題はない。申請と違う運用がされていれば、それは法令違反であり直ちに施設の使用はできなくなる。

3.以上が行われない場合、経済産業大臣から防衛大臣に建設計画差し止めを意見すること。

➡ これまでから防衛省は、法令に基づいた手続きが行われており、弾薬庫の建設計画を差し止める必要はない。

【質問事項】

1.平成30年4月2日、経済産業省から、毎年実施されている火薬類保安技術実験において、平成29年度には、火薬類の種類に応じた保安距離の見直しのための実験を実施したが、ミサイル関連の実証実験は行っていないとの回答があった。
宮古島に配備予定の地対艦誘導弾と地対空誘導弾、追撃砲弾について、弾薬庫の安全性を確認し、保安距離を決定するための実証実験を過去に行ったことはあるか。
ないのであれば、今後実証実験を行う予定はあるか。

➡ 誘導弾ミサイルの個別の実証実験はしたことはないし、今後も予定していない。弾薬庫に貯蔵される火薬類の種類と量によって保安の基準が定められており、法令に基づいた運用がされている。

2.すでに自衛隊が保持している各種のミサイルについて、弾薬庫の安全性を確認し、保安距離を決定するための実証実験を過去に行ったことはあるか。
ないのであれば、今後実証実験を行う予定はあるか。

➡ 同じく、誘導弾ミサイル等の個別の実証実験はしたことはないし、今後も予定していない。弾薬庫に貯蔵される火薬類の種類と量によって保安の基準が定められており、法令に基づいた運用がされている。

3.もしミサイル関連の実証実験を行ったことがないのであれば、火薬類取締法施行規則第23条にある保安距離の規定にミサイルの弾薬庫を当てはめるには、安全性を保証するための科学的な根拠がないと言える。経産省の見解を求める。

➡ あくまでも火薬の種類と量によって保安基準が定められている。薬量の種類や危険な状態になった場合のリューデンベルグ論文などもあるが、現在の火薬類取締法で安全は保証されている。

4.昨年、ウクライナで弾薬庫爆発が起きたことを受け、弾薬庫建設予定地の保良地区住民は、住宅地から約200メートルしか離れていない場所への弾薬庫建設計画について、大きな不安を感じている。
経産省において「ミサイル弾薬保管の国際的基準の比較」等を行う予定はあるか、回答願いたい。
又、行う予定のあるなしに関わらず、行う必要性について、経産省の見解を求める。

➡ 外からの攻撃があった場合などについては、経産省の管轄というより防衛省の問題であり、経産省としては法令の基づいた審査と保安を行っているため技術基準上の問題がなければ国際的な比較を行う必要はない。

以上、請願項目と質問事項1~4について、6月11日の要請・請願行動の際に経済産業省の見解と回答を文書で求める。

➡ 文書での回答はできない。

◎経済産業省の主張と論点

1.弾薬庫建設の計画が提出されれば、法令に基づき審査し保安基準に適合しているか判断しており、問題はない。
2.誘導弾ミサイルなどの実証実験は必要ない。あくまでも火薬の種類と量だけが保安基準。

◎全交からの追及と批判点

1.軍事施設であり攻撃された場合の被害の状況を考えなければ安全とは言えない。
2.ジュネーブ条約に軍民分離原則があり、文民の居住施設の近傍に軍事施設は作れない。
3.弾薬庫など軍事施設も火薬類の種類と量だけで判断するのは問題。ウクライナな大事故が起こればどうするか。


防衛省 交渉結果と報告(2018年6月12日 西岡信之 文責)

2018年6月11日

防衛大臣 小野寺 五典 殿

平和と民主主義をめざす全国交歓会
共同代表  山川 よしやす

てぃだぬふぁ 島の子の平和な未来をつくる会
共同代表 石嶺香織 楚南有香子

日時:2018年6月11日(月) 15時~15時50分
場所:防衛省 庁舎Ⅾ棟 1階会議室

参加者:
◎防衛省(並んだ右から)
・崎田祐介 (整備計画局 施設計画課 防衛部員)
・神田聡 (整備計画局防衛計画課 体制移行室(併)業務計画第1班)
・福永 (防衛装備庁プロジェクト管理部) ※福永さんの名前はわからず。
・奥山寿史 (地方協力局地方協力企画課地方企画室 防衛事務官)
・前田 (地方協力局地方協力企画課地方企画室 )

◎全交
・山川義保、西岡信之他13名

宮古島への自衛隊配備計画の撤回を求める請願書

【請願要旨】

政府は、宮古島への陸上自衛隊の地対艦ミサイル・地対空ミサイルの配備計画について、地元住民への説明を十分行わないままそれを実施し工事を開始している。

計画によると航空自衛隊基地のある野原部落は、千代田カントリークラブの陸自駐屯地が完成されると基地と基地の間に挟まるという事態が想定される。また保良の弾薬庫予定地は、民家から200メートルも離れていない。火薬庫などの爆発事故を想定した危険性評価に関する経産省の規定で実証実験が求められているが、防衛省はこれを実施してはいない。

ジュネーブ条約追加第一議定書には、平時からの文民の生存権を保障する予防措置として、攻撃目標となる軍事施設と文民を近傍に置かないことを明記している。宮古島の陸自ミサイル基地計画は、この国際法の「軍民分離原則」に違反する。また国際法の規定にとどまらず、基地と基地に挟まれて生活をしなければならない住民の不安と、憲法25条に規定される生存権の保障が侵害される事態を許すことはできない。

宮古島は島民の水源を地下水系ダムとして利用している。白川田・東添道・川満の3流域が交差する複雑な断層の上に陸上自衛隊宮古島駐屯地(元千代田カントリークラブ)が建設されようとしている。駐屯地設営による環境汚染の影響は未知数であり、水源の汚染や取水は、宮古島で生活する全ての人々にとって不安は解消されておらず死活問題といえる。

沖縄島の米軍基地跡では、ダイオキシン、PCB、ベンゼンなどの土壌汚染に関する問題が発覚している。しかし、宮古島での基地建設ついては、化学物質や放射性物質などの汚染に対する対応や説明が十分になされてはいない。また、宮古島市は、千代田の陸上自衛隊基地に1日650トンの給水について同意をしているが、それは5月27日の白川田水源地の湧水量9345トンの約7%にもなる。最近、下地市長は、「梅雨とは思えない少雨傾向が続いているため、主水源である白川田水源地の湧水量が減少していて、今後も少雨傾向が続けば、水道水の安定供給が難しくなることが予想される」との懸念を表明し、市民に対し「このような状況を理解してもらい、水道水の節水に協力をお願いしたい」と呼びかけた。市民のライフラインを犠牲にし、自衛隊基地へ650トンもの水を供給することにも大きな疑問が出されている。

これらの状況を勘案し、以下、請願するとともに質問する。

【請願項目】

1.宮古島への自衛隊配備計画を撤回すること。

➡ 要旨のみ
我が国周辺の防衛体制の強化からも宮古島への陸自部隊の配備は必要と考える。

【質問事項】

1.沖縄県環境保全条例改正を受けて、宮古島市民の関心事は、弾薬庫建設予定地の保良鉱山の面積である。改めて、宮古島市保良の弾薬庫建設予定地の取得予定面積は何ヘクタールか、回答願いたい。

➡ 今後の用地の測量や地権者との協議もあり、現時点で取得面積を回答することは困難。

◎全交側から福島瑞穂事務所への回答文書では、「概ね20ヘクタール」と答えているのに、なぜ回答を拒否するのか、市民団体だから答えないのかと追及すると、

➡ そういうことではないまだ取得面積がまだ確定していないからで、議員事務所には今わかっている範囲内で「概ね20ヘクタール」というのが現時点で回答させてもらっている。

2.火薬取締法第二条に、火薬類の定義として、「火薬」「爆薬」「火工品」がイ~へまで載っているが、地対艦誘導弾と地対空誘導弾、追撃砲弾は、その内のどの項目に該当するか、教示願いたい。

➡ 火薬取締法第2条1項3号の「へ」に該当する。

3.炸弾頭と共に保管される推進剤については、同法が適用されるのか、されるとすれば同様に第2条のどの項目に該当するのか、教示願いたい。
適用法が別になるのであれば、それを教示願いたい。

➡ これも同じく、火薬取締法第2条1項3号の「へ」に該当する。

4.平成30年4月2日、経済産業省から、毎年実施されている火薬類保安技術実験において、平成29年度には、火薬類の種類に応じた保安距離の見直しのための実験を実施したが、ミサイル関連の実証実験は行っていないとの回答があった。
防衛省として、宮古島に配備予定の地対艦誘導弾と地対空誘導弾、追撃砲弾について、弾薬庫の安全性を確認し、保安距離を決定するための実証実験を行ったことはあるか。
ないのであれば、今後実証実験を行う予定はあるか。

➡ 火薬類取締法施行規則第4章貯蔵第23条(保安距離)に基づき、内包される火薬類の種類と量によって安全性を確保しているため実証実験を行ったことはない。また今後も実証実験を行う予定はない。

5.防衛省として、すでに自衛隊が保持している各種のミサイルについて、弾薬庫の安全性を確認し、保安距離を決定するための実証実験を過去に行ったことはあるか。
ないのであれば、今後実証実験を行う予定はあるか。

➡ これも同じく、火薬類取締法施行規則第4章貯蔵第23条(保安距離)に基づき、内包される火薬類の種類と量によって安全性を確保しているため実証実験を行ったことはないし、また今後も実証実験を行う予定はない。

6.もしミサイル関連の実証実験を行ったことがないのであれば、火薬類取締法施行規則第23条にある保安距離の規定にミサイルの弾薬庫を当てはめるには、安全性を保証するための科学的な根拠がないと言える。防衛省の見解を求める。

➡ これも同じく、火薬類取締法施行規則第4章貯蔵第23条(保安距離)に基づき、内包される火薬類の種類と量によって安全性が確保されている。

7.昨年、ウクライナで弾薬庫爆発が起きたことを受け、弾薬庫建設予定地の保良地区住民は、住宅地から200メートルしか離れていない場所への弾薬庫建設計画について、大きな不安を感じている。
防衛省において「ミサイル弾薬保管の国際的基準の比較」等を行う予定はあるか、回答願いたい。
又、行う予定のあるなしに関わらず、行う必要性について、防衛省の見解を求める。

➡ これまでから経済産業省による実証実験は、防衛省の協力を得つつ、火薬類に関わる実験が随時行われており、その中で保安基準の妥当性についても検討が行われているものと理解している。そのため防衛省として保安基準を別に定めることは必要ないと考えており、お尋ねのような国際的基準の比較を行う予定はない。

以上、請願項目と質問事項1~7について、6月11日の要請・請願行動の際に防衛省の見解と回答を文書で求める。

➡ 文書での回答はできない。

◎防衛省の主張と論点

1.弾薬庫の安全性・保安性に関わる近隣する建物との保安距離と実証実験について、経済産業省において、火薬類取締法施行規則第4章貯蔵第23条(保安距離)に基づく火薬類の種類と量についての実証実験が行われており、防衛省としては、保安性は確保されていると言及。
2.個別の誘導弾ミサイルごとの実証実験はしていない。する必要はない。あくまでも弾薬庫に保管・備蓄される火薬類の種類と量によって、保安距離が定められており、その基準内に計画設計されているため問題はない。
3.法令に基づいた手続きを行っており、弾薬庫の安全性が確保され、保安距離も妥当なもの。
4.弾薬庫が攻撃されるとか、弾薬庫にミサイル攻撃されるなどを想定して建設するものではない。攻撃を防ぐために配備するのだから、攻撃目標にされることは想定していない。
5.火薬類が総体として保管されるものではなく、単体のミサイルには電子キーが解除されない限り爆発することもなく、安全性は確保されている。

◎全交からの追及と批判点

1.ミサイル基地や弾薬庫が配備されると攻撃目標になり、花火の火薬倉庫と同じ様な基準で火薬類の種類と量によって保安距離が定められていることに法的な欠陥がある。宮古島へのミサイル基地は、軍事基地であり攻撃された場合の最悪の被害なども想定しなければならない。ウクライナでは、半径10キロの市民2万人が避難した。攻撃されることを想定しないということ自体が地元住民の意識と乖離している。宮古島では島の南半分が避難の対象となる。
2.国防の機密に関わるとして、弾薬庫に配備される弾薬の種類や内容を公開できない。法令に基づき安全だというが、攻撃されることは想定しないという。防衛と言うが、本当に住民の命を守ろうとしているとは思えない。


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