【報告】軍事拡大、カジノ・都構想でなく、コロナ対策を!11・4 ZENKO中央省庁要請行動

コロナ危機が深刻化するなかで開会された国会と結び、11月4日、「軍事拡大、カジノ・都構想でなくコロナ対策優先! ZENKO中央要請行動」に取り組みました。12時、参議院議員会館前でスタート集会を開催。辺野古新基地建設や反原発課題、コロナ危機による様々な課題を地域から取り組み43人の参加で成功しました。

要請行動は、内閣府、防衛省、厚労省、文部科学省、経済産業省、財務省、国土交通省、環境省、資源エネルギー庁、原子力規制庁、日本学生支援機構に対して行い、福島みずほ参議院議員も交渉に参加していただきました。また ZENKO新署名1,919筆を内閣府へ、介護署名841筆を厚生労働省に提出。17時からは、参議院会館を使用しまとめの院内集会。各省庁交渉担当者から報告が行われ、菅政権の戦争・「改憲」・新自由主義路線を許さぬ行動として取り組んだ意義を確認しました。

沖縄連帯・反基地の闘い、教育・労働・介護など現場からの要求と、各地域での自治体要請行動、反原発運動・避難者支援連帯などの運動を集約した交渉により、コロナ感染症の社会的検査実施、奨学金制度設計の不備、避難者住宅問題での東京都への働きかけなど、いくつかの前進を得ることができました。ユニオンに結集して闘う人、学費・奨学金問題の改善を当事者として要請するために参加した人、福島原発事故の避難者、介護事業者など、課題を抱える当事者から切実な具体的要求を前面に押し出して交渉を行いました。

ZENKOは、毎年3回の中央要請行動に取り組んでいます。地域や大学、職場など現場で生じている問題を社会的な運動へと広げ、ダイレクトに政府に要求する活動の意義は大きい。一歩でも前に進むため粘り強くこの取り組みを広げていくことが必要です。

内閣府への署名提出―市民の声を届ける大切さ実感

内閣府へは署名提出を行いました。署名数は、現在呼びかけている「PCR検査を無償で、誰でも、いつでも、何度でも!医療の抜本的拡充と休業補償・解雇禁止を求める緊急署名」の1,725筆を含む総数1,919筆を提出しました。

こちらからは新型コロナウイルス感染が拡大する中で、PCR検査体制・医療体制が不十分である。また来年度は過去最大の5.5兆円の軍事費の予算計上が予定されており、軍事費を削減し、コロナ対策や生活保障に充てて欲しい旨の署名の趣旨の説明を行いました。

対応してくれた職員は、署名の各項目の対応はそれぞれの省庁で行っており、個別の省庁に要請した方が良いとの話がありました。また今回の署名提出について菅首相への報告も「それぞれの省庁に要請するよう案内した」と報告するなどと言われたので、そうではなくリーダーシップをとって、検査・医療体制の拡充などにあたって欲しいと強く訴えました。

また職員の方とのお話の中で内閣府に対しては年間2万件の請願・陳情が行われていますが、それを受ける職員はわずか3人の体制であることも分かりました(それでも専任の職員は置いていない他の省庁よりは体制を整えているとのこと)。明らかに切実な市民の訴えを、市民の声を政治に反映させる体制としては脆弱であると言わざるを得ません。

今後も市民の声を「署名」として訴え続ける大切さを感じた行動でした。

厚労省・コロナ対策

厚労省要請 20.11.20

厚労省に対して、現行のPCR検査基準を少なくとも発熱したら直ちに検査と改正をすること、医療、介護、保育をはじめ市民生活に不可欠な仕事に従事されている方への検査や待遇改善等及び、、保健所増設や保健師等の人員拡大、地域医療構想での公立・公的病院の削減をやめよなどを要請。

厚労省は、9月事務連絡と指針で検査体制を整備したとして、あとは自治体の責任という対応でした。しかし指針は、クラスター対策の域を出ていないもので、これ以上の検査拡大など厚労省は考えていません。

これに対して検査を拡大するため、全国の市民個人への、最低でもコロナの症状がなくても発熱だけで検査を可能とする基準に変えることが必要であることを強く要求し、関西、関東の介護事業者から、事業者と利用者が安心して利用できるためにクラスターが起きてなくても定期的な検査をという現場の声をつきつけ、指針や事務連絡では決定的に不十分であることを直接訴えました。

厚労省要請 20.11.20

一方、「保健師の拡充の基準を拡充していく。」との回答、地域医療構想撤回では「地域医療構想は、コロナ等新興感染症を抜きにして進められない。自治体の意見を尊重」という回答でした。

厚労省の態度は、検査は自治体丸投げであるが、反面、自治体(保健所)の判断には文句を言わず金を出す立場(※世田谷区の社会的検査は全額国庫負担となった)であるので、9月の「厚労省指針」を最大限活用し、自治体に感染拡大の状況に向かうと判断させて一斉検査を行わせることが必要です。

また、保健所及び保健師等の人員拡充を自治体に迫るとともに、財源の国庫負担を自治体から要求させることや、地域医療構想での公立・公的病院再編統合を撤回させるため、自治体の意見要望が極めて重要なことから自治体に対して公立病院の医療の充実、民営化(独法化)反対、地域医療構想撤回を政府に強く要請することを求めることも必要です。

厚労省・労働関係

15時30分から17時まで、厚生労働省交渉共用大4会議室で、労働関係の要請を行いました。厚労省側からは、職業安定局、社会・援護局、労働基準局、年金局など、10数名が参加し、要請団も10名くらいで交渉しました。全体的印象ですが、前回の要請行動では、コロナ禍の大量解雇や感染リスクに真摯に向き合おうという姿勢が官僚の中にあったと思いますが、雇用調整助成金の特例措置の見直しに端的なように、大きく後退したとの印象を持ちました。

コロナ解雇について一時的に解雇禁止などの措置を取るべきではないかという要請に対しては、「契約自由の原則」が民事上のルールだなどと、そもそも労働法や労働行政の必要性を全く理解していない居直り回答でした。

企業の休業手当を支援してきた雇用調整助成金の特例措置「休業手当の10分の10、日額上限15,000円を補助」については、財政上の理由から12月までであり、1月以降は雇用情勢を見ながら段階的に元に戻すとの表明がありました。「11月末に記者会見で発表するとのことだが、これまでなんとか休業で繋いできた経営者の心理を一挙に打ち砕き、厚労省発の大量解雇が発生するのではないか」「雇用情勢を判断する指標は何か」「厚労省の独断で判断するのか、判断基準や情勢認識等情報公開が必要ではないのか」等々参加者が口々に追及しました。担当者は、雇用情勢判断の指標もまともに答えられず、しどろもどろに「何らかの情報公開は、必要かも知れない」と認めました。今後もしっかりと労働行政を監視し、追及していく必要があることを確認した交渉でした。

文科省・学生支援機構

原子力規制委員会

財務省

防衛省

防衛省交渉で、私たちは史上最大の5兆5000億円の大軍拡ではなく、軍事費をコロナ対策に回せと要求しました。しかし、防衛省側は「国民の命と平和を守ることは政府の最も重要な責務」と居直りました。交渉参加者は「国民の命で、今亡くなっているのはコロナだ。軍事費でなくコロナに回したらどうか」と批判を突きつけました。
沖縄・辺野古新基地建設についても、防衛省は安倍前政権と菅政権が主張する「普天間飛行場の移設のために唯一の解決策」という答弁を繰り返すばかりでした。
辺野古の工事現場でコロナに感染した作業員が出たのに建設工事を続けている点を追及すると「濃厚接触もしっかりと対策した上で再開している」と答弁しました。
これに対しては、参加者が「作業員は基地内にも入っている。米軍兵士と接触する機会が多い。コロナ感染が多発している米軍兵士による濃厚の接触について追跡しているのか?」と追及すると、防衛相側は答えられませんでした。
さらに、自衛隊は宮古島で居住地から200mしか離れていない場所に弾薬庫を設置しようとしていることについては、防衛省は「今は火薬庫と呼んでいます。火薬類取締法によって安全管理を徹底しています」と問題をはぐらかす答弁をしました。
参加者が「火薬庫と言う名の弾薬庫に何を配備するのか?」と問うと「中距離地対艦誘導弾や中距離地低空誘導弾」と答えました。
こんな無責任な説明に対して、私たちは「普通の火薬の安全管理ではない。巨大な軍艦でも沈没させる威力のあるミサイルが爆発しても、200mしか離れていないところに住む住民に危害が及ばないのか?科学的に証明できるのか?」と追及しました。彼らは一言も反論がでませんでした。
菅内閣の進める軍拡と戦争の路線は沖縄・南西諸島、日本全体で文字通り市民の命も暮らしも踏みにじるものであることを明らかにした交渉でした。