【報告】東アジアに平和を!沖縄・韓国と連帯し武力なき世界をつくろう2020 ZENKOスピーキングツアー

シェアお願いします
大阪集会後のデモ

「東アジアに平和を!沖縄・韓国と連帯し武力なき世界をつくろう2020 ZENKOスピーキングツアー」は全国6府県で開催し、全国で460人の方々(オンライン視聴を含む)に参加頂きました。

沖縄ドローン・プロジェクトの奥間政則さんは、ドローンを駆使した映像により辺野古だけでなく琉球弧全体、韓国の済州や星州ソソンリなど日米韓で軍事一体化している危険な実態を明らかにしました。

また、韓国からは神奈川と大阪会場ではオンラインで結び対案文化連帯のユ・ミヒさんの報告を受けました。ユ・ミヒさんは「朝鮮半島終戦平和キャンペーン」に取り組み、全世界から1億人の署名を集める運動への協力を呼びかけました。また星州ソソンリ現地のカン・ヒョンウクさんからは、サードミサイル配備阻止の最新の映像が寄せられました。

ZENKOも横浜のカジノ反対や大阪の「都構想」反対の闘い、また新型コロナ対策に対する自治体交渉や署名など、各地の運動の成果を報告しました。新型コロナが猛威をふるう中で、「軍事を削ってコロナ対策に回せ!」という声を全国であげることができました。

神奈川集会

世界中でコロナ感染症が蔓延し、雇用・医療といった市民の生活・命にこそ予算を使うべきにもかかわらず、金持ちを優遇し、過去最高の軍事費を計上しています。

集会では世界中で軍拡競争を繰り広げている状況を、韓国・ソソンリからの映像、対案文化連帯・ユ・ミヒさんからの報告、奥間さんからの報告で明らかにしました。

そして、毎年拡大する軍事費を削減し、カジノを辞めさせ、生活保障・コロナ対策に充てさせるために、沖縄島・南西諸島の軍事化の阻止、ソソンリへのサードミサイル配備の中止と撤去、朝鮮戦争終戦を求めるコリア・ピース・アピールへの賛同を広げ全世界1億人分集めることで、東アジアの平和を成し遂げようと決議しました。

また、横浜林市長のリコール署名を広げてカジノ阻止・林市長リコール・菅内閣退陣を迫る事を通じて、平和を求める市民の国際連帯の力でグローバル資本の戦争政策にNOを迫る運動を進めていくことを、参加者一同確認しました。

画家の山内若菜さんもZoomで発言

広島集会

広島では、集会当日の日中に平和公園で資料館見学とフィールドワークをしました。

フィールドワークでは碑めぐり案内人の平原敦志さんに、資料館本館の南にある祈りの泉の噴水から、北端の原爆ドームにまっすぐ延びる中央線に沿って、何か所かを案内していただきました。

今も身元不明で引き取り手のない遺骨が納められている原爆供養塔の周辺は、現在地表面の敷石工事がされていました。少し深く掘ればいまだに遺骨が出てくる可能性は大きいとのこと。

夜の集会で奥間さんは、辺野古埋め立ての土砂を県内から調達する方針に変更され、今も多くの遺骨が眠る糸満市の南部戦跡周辺も土砂採取の対象地域にされていることに怒りを表明されました。

沖縄と広島。私たちは今も戦争被害者の遺骨の埋まる地で暮らしています。遺骨を踏みつけにして、侵略戦争のための基地をつくり、遺骨を踏みつけにして核兵器禁止条約に反対する、政府がやっていることは、まさに死者への冒涜だと言わなければなりません。

夜の集会は、沖縄の地でドローンプロジェクトを果敢に続けながら基地建設に反対し続ける奥間さんの闘志あふれる報告を伺い、参加者一同、広島の地で連帯行動を強めていく決意を固めあう場となりました。

沖縄集会

12月3日の沖縄集会は35名が参加した。奥間政則さんは報告の冒頭、本部町島ぐるみ会議メンバーとして安和桟橋・塩川港の現場で亡くなる前日まで土砂搬出監視行動を続け、1日に急逝した高垣喜三さんを偲んだ。共に闘ってきた仲間を失った悔しさを込め、「高垣さんの思いを胸に私たちも頑張っていこう」と呼びかけた。

報告を受け、県内各地の採石場から辺野古への土砂搬出を懸念する参加者から「現在、あちこちが削られているので、何かあるのかと疑ってしまう」「情報を察知する方法はないのか」など活発な質疑が行われた。

名護市瀬高から家族3人で参加した琉球大学法科大学院生の渡具知武龍さんは「これからは感情で闘っていくだけではなく、情報を身につけること」と報告への感想を語る。島ぐるみ会議いとまん事務局長の金城盛憲さんは「埋め立ての土砂を、沖縄戦最大の犠牲者を出した糸満市の魂魄の搭、広島・東京の搭、平和創造の森公園の横の採石場から掘り出すなど許せない。一帯は国内で唯一の戦跡国定公園。この地から戦争につながる基地建設は許さない」と無法な辺野古土砂調達に激しい怒りを表した。

故郷の海を守るため設立された名護市東海岸入会漁業組合からの大浦湾のイカ製品も販売され、参加者は韓国・星州ソソンリへのバナーメッセージを寄せた。

兵庫集会

兵庫集会は、12月4日(金)午後6時30分~西宮市民会館で開催し、60名の参加でした。

ちょうど、その日、大阪地裁において、大飯原発の設置許可取り消し判決が出たこともあり、奥間さんは講演の中で、「活断層が走っているのは辺野古も同じ……」と話されました。講演のあとの質疑応答でも、「原発訴訟でも、専門家の力で原発と闘っている。」という意見が出され、証拠に基づいた追及で国や行政を動かしていくことの大切さを改めて奥間さんは語られました。

集会では、ZENKO兵庫のメンバーが、コロナ禍で命・暮らし・人権・子どもの未来を守るために取り組んでいることをリレーアピールしました。

①11月ZENKO沖縄参加団に参加した兵庫メンバーで作成したビデオ、②7月の映画ニジノキセキ上映会から幼保無償化を求めていく取り組み、③10月ZENKO岩国広島ツアーの報告、④つむぎデイケアからPCR検査拡大の取り組み、⑤尼崎武庫川園労働組合からコロナ感染疑いの特別有給休暇拡大の闘い、⑥フリースペースひまわりからは子どもの教育権の拡大の要請、⑦フィリピンAKAYプロジェクトからは対面教育が禁止されたフィリピンで子どもの教育を守る取り組み、が語られました。

7本もの報告でしたが、すべての報告を映像をバックに3分以内にまとめ、ピアノ演奏もあり、とても集中する内容になったと思います。

当日の準備は、3時30分会場集合にしていましたが、3時過ぎにはスタッフが集まり、奥間さんが到着する17時には概ねの準備が整い、拍手で奥間さんを出迎えることができました。奥間さんへの激励物は、沖縄で奥間さんと一緒と写した写真と集会参加者からの激励メッセージをアルバムに仕立てて、お渡ししました。

京都集会

京都集会では65人が参加。

奥間さんの最前線の報告の後、『ZENKOユース平和参加団 in 沖縄』で来年1月沖縄を訪問する若者からは沖縄へ行き学んだことの報告、10月『ZENKO参加団 in 広島』参加者からは「沖縄と同じく民意を無視して基地建設が強行された」岩国基地の報告、そして向日市で取り組まれた戸別訪問で沖縄連帯メッセージ集めた報告等を行い、弾圧と闘う関生労組から連帯アピールをいただきました。

ドローンで動かぬ証拠を突きつけ、政府のウソを暴く奥間さんの闘いに勇気と展望を感じ、闘う決意を新たにしました。

大阪集会

最終日の大阪集会は約200人の参加者で成功しました。

奥間さんは、世論を動かすための座り込みは大事であるが、一方で裁判闘争を闘うためには理詰めの理論が重要であると強調します。

自分のドローンは運動の力になるような撮影をしていると語る奥間さんは、膨大な映像やデータをもとに辺野古埋め立ての問題点を誰の目にも明らかにしていきます。防衛省や警察からの弾圧にも委縮せずに闘う姿に勇気をもらいました。

また、ユ・ミヒさんは、「朝鮮半島終戦平和キャンペーン」で3年間で1億人の署名を集めることは難しいように思えますが、朝鮮戦争当時、核兵器の使用に反対する3億人以上の世界の平和市民の署名があった歴史があることから、実現可能であると訴えました。

大阪朝鮮高級学校オモニ会や全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部から連帯アピールを受けました。また11月1日の大阪「都構想」反対勝利の報告、PCR検査拡大を求めて寝屋川市や大阪市で要請行動を行っている報告などが行われました。

参加者からは「土木技術者として、自信を持って防衛省交渉に臨んでいるのが凄い」「沖縄の海が埋め立てられる映像を観て、きれいな海を守りたいと思った」「ソソンリと沖縄が見事にダブってしまって、だから連帯だと感じました」などの感想が寄せられました。

集会後は、会場の西成区民センターから天王寺までデモに繰り出しました。デモでは「沖縄辺野古に基地はいらない」とコールをしたり、「赤鼻のトナカイ」などの替え歌を歌ったりと楽しい雰囲気に、沿道からの声援も受けました。