イラクの石油政策に関する神話を一掃するための入門書
Hands Off Iraqi Oil(イラクの石油から手を引け!キャンペーン)
イラクの石油に対する投資問題についての主流メディアの報道はイラク経済の選択肢についての広範囲な神話を無批判に再生産し広めてきた。イラクは現在外国の経済的軍事的利益と政策を推進する外国の関係者の強烈な圧力にさらされている。こうした神話の再生産はこのような政策を補強するものである。以下の解答は、イラクの石油政策の選択肢を大部分企業と米国/英国が推進して代表していることに立ち向かうことを目的にしている。
外国企業にイラクの石油開発の主要な役割を与える石油法は、イラク国民議会に来る前から通用しかけている。現在の草案は生産分与協定(PSAs)を奨励している−すなわち、1970年代以来公的部門の中にあったイラクの石油の採掘、開発、枯渇の管理を企業に許す30年間の独占的な契約である。
イラクの石油政策と現在の石油法案に関する神話に立ち向かうことは、イラクの資源主権と将来の独立に関する論議の重要な一環である。イラクの石油産業の将来と、そしてそれを通じてイラクの経済を、誰が決定するべきなのか?それは、威嚇や、外部からの圧力や、外国企業や占領軍諸国から自由な、イラク民衆ではないだろうか?
神話1−イラクには外国からの投資が必要である。
イラクの石油産業に投資が必要だと言うことは広く受け入れられている。しかし、問題は、この投資がどこから来て、どんな条件なのか、ということなのである。イラクの石油生産の最高水準を日産500万バレルに上げるには、5年間で200億ドルから250億ドルかかると推定されている。−1年あたり40億ドルから50億ドルのこの必要資本投は、イラク政府の予算で達成可能である。米国政府の会計監査インによるとイラク石油省は生産、配分、輸出用の設備の拡張のために予定されている40万ドルの2006年資本予算のうち支出したのは1%以下であった。イラクは自国の石油産業に投資することができる資金を持っているのです。それに代えて、、銀行や多国間の代理店や他の貸与者から融資を確保することも可能ではあるでしょうが、それは、計画された将来の石油収入に反するものになる。
神話2−石油法は石油収入の公正な分配に関することだけである。
石油法の中で、石油収入の分配に関するものは43の条項の中の1つだけであり、その条項は収入分配の仕組みは別個の法律の対象になると述べているにすぎない。米国政府と国際メディアの多数はイラクの平和計画の一部、すなわち宗派主義を克服する秘訣である、と主張してきた。しかしながら、石油収入を(別個の法律で)宗派や民族に基づいて分割するというアメリカの提案はその反対の結果を生む可能性の方が高い。
その上、現在の石油法案は連邦石油ガス評議会を設置することによって(第5条c)政策決定が宗派主義化する危険性を内包している。この評議会はイラクの石油の開発や管理をどのように、そしてどの企業と行うかについて最高の決定権を持つだろう。その権限は内閣や国民議会や石油大臣やイラク国営石油会社の権限を上回るだろう。評議会の委員は現在のイラクの政府に入っている政党や勢力を代表するようである。これらの政党は政治的な綱領に基づいていると言うよりはむしろ民族や宗派を基にして組織されてきたものである。
イラクの宗教地図と政治地図に関して宗派主義的な政策と野心を持つ政府内の政治勢力の間で展開されている現在の争いは、経済開発に関する政策決定権が彼らの権力範囲の中に付け加えられれば、増大しかねない。イラクの経済開発は政治的に宗派主義が進む危険性を犯している。このことはこの地域に住む人々にとっては深刻な社会的政治的関係を持ち、現在の分断を深刻にして溝を掘る危険性を高めるだろう。
神話3−イラクには外国の専門技術が必要である。
イラクの石油生産量は、石油産業が国有化された1970年代に、最高値となった。1979年の生産高は、日量380万バレルに達し、イラクはOPEC内部でサウジ・アラビアとイランに次ぐ第3位の石油産出国になった。バグダッドは国際的な経済制裁の影響を受けるまでは工業技術の優秀性の中心地であった。イラクの石油専門家と技術管理職の多くがバース党政権から、そしてその後の占領の危機から脱出せざるを得なかった。この結果、「頭脳流出」−すなわち多数のイラクの最高の知性が出国するか失われることとなった。 1つの解決方法として は、実入りの良い報奨金と最大限の安全を提供してイラク国内で働く危険性を受け入れさせることであろう。別の代案としては、ヨルダンやクウェートやペルシャ湾岸地域に経営と技術訓練のプログラムを広げることである。イラク国内で現在働いている技術者や管理職も多くは高度の技術を持っている−バスラのイラク掘削会社の場合、3ヶ月の略奪を受けた後に、労働者は12機のドリリング・リグ[石油掘削装置]を最小限の資材とスペアパーツを使用して何とか再建したのである。イラクの労働者は自分たちが石油産業再建のために払ってきた努力を誇りにしていて、外国民間企業による投資を正当化するためにスペアのパーツや機材を提供しないでいる石油省を非難してきた。(特に経済制裁の結果として)技術的な格差がある部門においては、単なる技術サービス契約を結ぶことによってイラクは外国の技術や知識の移転を活用することは可能であるし、そうなれば、イラク国内に現在ある技術基盤と専門知識を育成し貢献することができ、イラクの石油の管理や資産の権利を譲り渡すこともないだろう。石油法は外国企業がイラク労働者を雇用したり訓練か知識移転を与えたりする��低基準を何ら設定していない。石油法の下での外国企業の投資は、外国の専門技術のイラクの企業や労働者に対する移転や投資に変わるとは必ずしも限らないのである。
神話4−PSA[生産分与協定]は普通のことだ−多数の国がPSAを締結している。
PSAは通例、規模が小さいか採取が困難な場合(例えば沖合である時)であるか、探査の時の危険性が高い埋蔵石油を持つ国で利用される。それはイラクのような国では使用されていないのであり、イラクは1150億バレルの石油埋蔵量(世界第3位)を持つことを示し、エネルギー問題の分析会社であるIHS社によると追加の採掘可能な埋蔵量が総計1000億バレルになるのである。採掘費用は世界で最も安価な部類に入り、推定1バレルあたり1.50ドルである。世界の石油生産の上位6カ国のうちPSAを利用している国はないし、PSA契約は中東地域のイラクの近隣諸国には存在しない。実際、全世界の埋蔵石油の内PSA契約が提供されているのは12%にすぎない。
神話5−イラク国営石油会社と国家機関は腐敗しすぎていてイラクの石油開発はできない。
実際、イラク国内の腐敗の度合いは高い。イラク石油省の監査官によると、イラクは2005年に石油の密輸出によって42億ドルを失った。ニューヨーク・タイムズは2007年に、イラク国内では一日あたり500万ドルから1500万ドルにあたる石油が行方不明になっていて、腐敗や密輸出によって横領されたらしいと報じた。しかしながら、このようなシステムの中に多額の新たな資本を投資しても、さらに大きな資金の窃盗と横領を招く事になりそうである。そうするかわりに、多額の資本投資を行う以前に、資金を監視し運用するために、そして透明性と責任性の文化を育てるために、政府の能力を作り上げるということが先になければならない。実際にそのような管理施策が前提条件であると見なければならない。
神話6−相手が不公正なら、イラクは後でPSAの機関について再交渉することができるだろう。
実際に、石油投資契約で一般的に行われているのは、契約条項に再交渉の特別の権利を含んでいなければ、その国はそのような権利を持たないのである。従って、署名をした時点で合意したどんな条項でも−おそらくイラクがまだ弱い立場で占領下にある時である−契約の全期間にわたって存続するだろう。
さらにその上、外国石油企業と署名した国際投資契約はおそらく「安定化条項」を含んでいる。この条項は、企業の利潤に影響を与えるより広い経済上、立法上、規則上のどんな変更からも企業の利益を守る。国家は法律と投資条件の変更に関係する外国投資家によって発生したどんな損害の費用も負担せざるを得ない。もしも国家がそのような損害負担を被りたくないのであれば、企業は、以降数十年間の間に国家が制定するかも知れない新たな環境法や労働法に従うことを実際上免除されることができるのである。安定化条項は政府がどんなに変わっても契約は乗り切ることを保障する。
どの契約にもありそうな条項によって、国家と企業の間のどんな紛争も遠く離れた国際投資法廷で解決することになりそうだ−そこではイラクの法律も裁判所も無力なものに変えられているだろう。そのような法廷の活動のやり口は、決まって投資者を国家より有利に裁定するのである
アメリカ政府と国際通貨基金はイラクの石油産業を外国の投資と支配に道を開く新たな炭化水素(石油)法を採択するように圧力をかけている。これは石油収入がイラクの全ての地域によって平等に共有されることを確保するための法案として提案されている。しかし、実際にはこの法律は公正さを確立することとは無縁の物である。
・この法律は、イラクの膨大な石油埋蔵量の中の莫大な部分を調査や開発や採取や積み出しの契約のための外国企業による入札に開放するだろう。まだ未開発であったり未発見のものも全ての石油が競売にかけられるだろう。
・78カ所の既知の油田の中で、イラク国営石油会社の管理下にあり続けるのは27カ所にすぎないだろう。 最近の推定では、イラクの石油埋蔵量の規模は増大していて、採掘可 能な石油の量ではサウジ・アラビアに次いで世界2位となっている。
・イラクの石油は産出石油としては1バレルあたり約2ドルで、世界で最も安価なものに入る。世界市場で現在及び予想可能な将来の価格から見て、このことによってイラクの埋蔵石油は、誰がそれを支配しようとも、世界で最も価値があり最も高い利益が得られるのである。
・提案されている石油法によってもくろまれている契約は、35年間にわたって有効であり、その期間は契約権利保持者が独占的な支配権を持つだろう。
・石油法は、落札者がイラク人を雇用したり、イラクの企業に対して提携をしたり物品購入をするか、イラクに新しい技術を移転するか、イラク国内に相当額の利益を再投資するといった最低限の条件を全く設定していない。利益全体の100%を投資企業の本国に送金することができるのである。
・ 石油法の下で得られる唯一の鉱区使用料は、契約権利者によってイラク政府に対して12.5%が支払われることである。それ以上のものはどんなものでも、「生産分与」の形態として契約の中で交渉されなければならない。こうした交渉は占領という状況の下で行われるならば、石油企業は収益の分配をする期間を設定する上で顕著な利益を得るのである。
・そして、仮にそれだけでは十分でないとしても、契約期間中に起こる紛争はどれも、イラク国内の法廷での審査や調停を受けると言うことはなさそうである。そのかわりに、責任を持たない国際仲裁裁判所に提訴されるだろう。
・このような生産分与協定は中東の主要産油国ではどこにも前例がない。
・まとめると、これらの条項はイラクの真の主権のどんなものをも台無しにするものである。
・もしもこの法律が提案通りに採択されたら、イラクの富を手に入れるという期待によだれを流してきた国際石油業界にとって「作戦完了」ということになるだろう。
・石油法の主要な条項はイラク侵攻を前にしてヒューストンに本社のある石油企業大手によって最初に提案された。法案はイラク国民会議の手に入るようにされる前でさえ、国際石油企業の経営者やIMFに対して検討のために提供された。今年のはじめに情報が漏らされて初めて検討と討議のためにイラク国内で流布されたのである。
・IMFはイラク政府に対して、この法律を可決しなければ、債務救済を得られないし、イラクが経済を回復するために必要とする将来の資金提供が影響を受けるかも知れないと通告している。
・イラク侵攻の当時、アメリカは米軍に対してイラクの石油資産を保護し防衛するように命じたが、その一方でイラクの古代遺跡に対する大規模な略奪を容認した。この石油法はイラクに対する第2の略奪を代表している。−この略奪は1世代かそれ以上も続くだろう。
・40以上の条項と30ページの法案本文の中で、石油収入の公正な分配について扱っているのは法案の中で一つの文だけである。それは外国の契約権利者が自分たちの分け前を取った後で初めて適用されるだろう。
米国政権は米国がイラクの富と資源を完全に支配しながらアメリカ軍の駐留と政治への介入を保障する協定にイラクを縛り付けようと計画している。
提案されている米国・イラク協定は、アメリカが先導した対イラク戦争と占領の腹黒い目的と動機をもう一度暴露した。こうした目的は、大量破壊兵器の捜索であるとか、イラクから独裁を取り除くとか、なかんずくも最もばかげたことだが、中東に民主主義を広げるなどといった、イラク侵略の口実と常に矛盾してきた。
この協定は米国政権の最新の動きであり、軍事組織と帝国主義的拡張によって中東地域における覇権を維持しようとするものである。
占領軍を支持するイラク政府は、1990年以来押しつけられてきた経済制裁を撤廃し、主権を回復するということを、協定に調印する意向を正当化するために検討している。協定に反対する者の中には、協定に書いてあるいくつかの条項がイラクの主権を弱めるものである、と指摘している者もいる。いくつかの項目が変更されるのならば、自らの立場を再考する価値があると言っているので、そうなればこの連中はおそらくこんなに恥ずべき協定に賛成するだろう。
その一方で、イランのムラー[イスラム教の宗教法学者]どもは、イラク国内の同盟者と手先を通じて、この協定の成立を妨害しようとしているが、それは彼らが主役となって占領軍に取って代わるためである。
イラク自由会議は、米国政権が推進している協定は、米軍の駐留を通じて政治的、経済的、そして治安上の動脈全体を支配する試みとであると見ている。米国は紛争と戦争によってすでに燃え上がらされている中東地域の警察官として行動したいのだ。それに加えて、軍隊の駐留を正当化すれば、結局はイラクと中東での安全を危機に陥れ続けるだろう。その結果、万一こうした軍隊がイラク駐留を無制限に続けるのであれば、イラクはテロリストがテロのもう一方の極を代表するアメリカが主導する占領軍への攻撃を開始する、戦争地帯であり続けるだろう。
経済的な面では、イラク社会の富はアメリカのマフィア企業や腐敗したカイライ政府の中の黒幕たちのグループの手中に入れられるだろう。このことは、貧困と飢餓と失業と非識字と債務に支配された社会を作り出すだろう。
政治の面では、自由と平等と幸福を要求する運動は、その要求がイラク社会の富を盗み取り続ける企業の特権を掘り崩すであろうから、弾圧を受けるのは避けられない。この協定は、中東地域における自由擁護運動を弾圧して時代を逆行させる基地にイラクを変えてしまうだろう。
イラク自由会議はイラク国民と中東地域の利益を公然の堀り崩すこのような協定を全面的に拒否する。さらに、イラク政府かイラク国民会議側のこの協定の署名者はイラク国民を代表していないしイラク国民を代表して発言をする権限も持っていないのである。
このような協定を打倒する闘いは、占領軍を追い出しその計略を打ち倒すイラク自由会議の闘いの一部である。
占領を終わらせ占領のあらゆる計画を一掃することなしには安全も安定もあり得ないのである。
在米国イラク大使大使様:
我々は、フセイン・アル・シャハリスターニ石油相がイラク労働組合連合の8人の指導者と活動家を長く勤務したバスラの南部石油会社の部署から治安状況が悪化し続けて宗派主義勢力による殺人が頻発していることで知られているバグダッドのアル・ドーラ地区で働くように配転を命じたと知らせを受けた。そうすることによってシャハリスターニ石油相は、意図的に組合活動家たちを危害を受けたり殺されさえするかも知れない高い危険にさらすのである。この決定自体がこれらの労働者に対する重大な人権侵害となっているのであり、また、労働者の権利とIFOU[イラク石油労働組合連合]の指導者という立場にあるこの労働者全員の権利に対する攻撃でもある。
この行為は、国連の国際労働機関[ILO]条約に記載されていて、イラクが加盟国となっているものを含む、国際的に認められた労働者の権利をイラク政府が継続して、繰り返し、あからさまに侵害している状況を拡大するものである。イラクはILO条約を明白に侵害して公的部門と公企業の労働者の労働組合と団体交渉を禁止する独裁時代の労働法を強要し続けているのである。イラクは、全ての労働者の結社の自由や自らの選択によって労働組合を結成したり、労働条件や労働規約の交渉をしたり、自らの利益を守るために必要な時にストライキを行う権利を守るための、(イラク憲法よって要求されているような)基本的な労働法を制定していない。
我々は、厳しく、そして最も強く、こうした労働者の権利と人権のはなはだしい侵害を糾弾する。労働者がILOによって認められた労働者の中心的な領域の権利を完全に享受しないでは、そして享受するまでは、イラクにおいて民主主義が確立することはあり得ない。労働者と労働組合が自分たちの内部の問題に対して政府に介入されることがなくならないのであればイラクにおいて民主主義は維持され得ない。
イラクは、国際社会の尊敬を獲得しようとするのであれば、独裁的で抑圧的な過去の遺物の全てを完全に払拭しなければならない。我々は、イラク政府が即座に、これらの労働者に対する配転を撤回し、労働組合と組合活動家に対する嫌がらせを停止し、全てのイラク労働者が自らの選択で労働組合を結成し、自らの雇用の労働条件と労働規約について交渉し、自らの利益を守るために団体行動[ストライキ]を行う権利を認め尊重するように要求する。
我々は、労働者の権利と人権に対するこれらのはなはだしい侵害を修正するためにイラク政府がいかなる行動を取ったかを知るために、この事態を綿密に監視するつもりである。
敬具
8人の組合執行委員がバスラの自宅と地域ネットワークから出て最も暴力に苦しむ地域の一つであるバグダッドのアル・ドーラ地区に転任しろと命じられた。
IFOU[イラク石油労組連合]の執行部はこの動きを「人権に対する犯罪」であると呼んでいる。南部石油会社の上級管理職たちも配転された。
ハッサン・ジュマ・アワドの声明
フサイン・アル・サハリスターニ・イラク石油大臣は8人の石油組合の活動家に対してイラク南部の精油所の部署からの配転を命じた。この行為は石油大臣の反組合的な政策と、彼が石油部門の労働組合と労働組合活動家に対する敬意を欠落させていることを反映している。この活動家たちは、厳しい労働をしているにもかかわらず、石油省と石油部門における腐敗と汚職行為に対して闘っていることで有名である。
彼らはバグダッドのアル・ドーラ地区(治安状況が悪化していて宗派主義勢力による殺人が高い割合になっていることで知られている)に配転された。イラクの治安状況の経緯から言って、このような配転は人権に対する犯罪であると見なされてしかるべきものである。
我々は良心を持つ世界の全ての人々に、労働組合と組合活動家に対するイラク石油省の卑劣な犯罪行為を糾弾する立場を取るように呼びかける。労働組合は、民主主義を誇るイラク国家から何の保護も受けないで組合活動家の懸命の活動によって再建され再活性化されたのである。
[マリキ政府はアメリカ占領軍当局を率先して1987年のサダムフセインの労働法を押しつけ続けているのであり、この労働法はイラクの公式の雇用の80%をしめる石油産業と他の公的企業の労働者の労働組合結成と団体交渉権を禁止している。]
この行為は、イラク国家がこのイラクの重要な経済部門、つまり石油産業の労働組合を解体しようとしていることの明瞭な証拠である。イラク南部はイラクの石油の主要産地であるということを銘記することが重要である。南部の石油産業は3万9000人以上を雇用している。イラク国家は、石油産業当局に脅威を与えているからと石油産業の中に石油労働組合を許す気がないのだ。
我々は全世界のみなさんに、労働者と労働者の利益のために、我々を支持する立場に立っていただくように呼びかける。
敬具
ハッサン・ジュマ・アワド
イラク石油労働組合連合議長
フセイン・シャハリスターニ石油大臣はバスラの精油所職員にバグダッドの精油所への配転を命じる決定をした。この決定は石油大臣と彼の政府によって開始された一連の弾圧行動の中で行われたものであり、その狙いは労働運動の指導者と活動家に対する占領の経済、政治計画を実行することにある。この決定は石油労働者のイブラヒム・ラディをバスラからナシリヤ(バスラ北方180km)に配転するのに先立って行ったものであり、その後イラク石油労組連合(IFOU)のハッサン・ジュマ議長とファリー・アブード副議長に対して逮捕状を発行し、さらに新たに反石油ガス法戦線議長で全イラク労働者評議会労働組合議長であるスブヒ・アル・バドリと副議長でアブ・ワッタンの名前で知られているアブドル・カリム・アブドル・アルサダに対して逮捕状を発行した。それは国家治安大臣の代理を送ってきて、バスラの石油労働組合の指導者たちを威嚇し脅迫して、組合の指導者たちにいわゆる「名誉の記録」を押しつけて行ったのである。
今日、この大臣は、彼の政府と共に労働運動に敵対する激しい宣伝を開始しようとしているが、労働運動は占領軍と宗派主義グループによって飢餓と貧困と恐怖の社会に変えられてしまったイラク社会を、人間らしく豊かな社会に作り変えることを願っているのである。
この政府は公共部門の労働組合の選挙を妨害するのに何の骨惜しみもしない。この政府は今年6月のイラクの国家認定の単一の組合を押しつけるために、民間部門だけでしかも当局の監視の下で組合の選挙が行われるようにしたいのだ。
この大臣と彼の政府の策動は公然として露骨なものであるが、労働者を抑圧することはできない。
我々イラク自由会議はILOによって認められた人権と労働者の権利を明白に侵害すると見なされるこうした種類の行為を糾弾する。我々はこの不当な決定を無効とするために役立つあらゆる手段をもって闘うだろう。
イラク自由会議はイラク国内外の全ての支持者に州政府のビルや海外のイラク大使館の前で広範なデモキャンペーンを組織し、このような行動を糾弾する声明を発表し、こうした行為を暴露するための記者会見を開催することを呼びかける。
イラク自由会議は政府による反労働者的な行為がやめられるまでこの努力を続けるだろう。
イラクの労働運動万歳。
全ての反労働者的決定を打ち倒そう。